花粉症の最新治療
スギ花粉症は、いまや日本人の国民病となっています。
花粉症に限らず、アレルギー性疾患の治療は、
これまで経口薬、点鼻薬、点眼薬の3つのルートで行ってきました。
そして、昨年から第4のルートとして、パッチ薬(貼付薬)が登場しました。
アレサガという薬なのですが、切手くらいの大きさのシールを、
毎日同じ時間に貼り替えるだけです。
昨シーズン、さっそくスギ花粉症の患者さんに使用したのですが、
スギ花粉症のコントロールが、大多数の方でうまくいくのです。
そして、患者さんの評判もとても良いのです。
薬の服用より、心理的抵抗も少ないという声も多くいただきます。
飲み薬は、服用後に血中濃度が急上昇するため、
よく効いている感じがしますが、時間とともに血中濃度が低下し、
薬の効きが悪くなるという問題があります。
アレサガは、貼り薬であるため、血中濃度が経口薬より安定します。
またアレルギー薬には、眠くなるなどの副作用も薬が多いのですが、
アレサガは血中濃度が急上昇しないため、副作用の頻出現度が低いのです。
実はこうした貼り薬は、気管支ぜん息の気管支拡張剤から始まり、
認知症、ガンの痛みの緩和などにも使われるようになってきました。
新しいルートとして、ますます使用が広がっていくものと思われます。
今年のスギ花粉症のシーズンには、貼付薬アレサガが
ファーストチョイスになるものと思います。