国民の25%以上がスギ花粉症といわれ、今や国民病です。抗アレルギー剤、点眼薬、 点鼻薬を上手に用いて、スギ花粉症シーズンを乗りきりましょう。
スギ花粉症の治療薬とは?
スギ花粉症の治療薬ですが、年々進歩してきています。花粉症の治療薬には、抗ヒス タミン薬や抗アレルギー薬などがあります。その中には、副作用として、眠くなった り、のどが渇いたりするものがありました。また、1日1回服用するものと、1日2回服 用するものがあります。
抗アレルギー薬は眠気などの副作用が問題でしたが、眠気やだるさもほとんどなく、 自動車の運転や、危険を伴う機械の操作に対する影響が少ない第2世代抗ヒスタミン 薬が主流となってきました。
わたしたち医師は、患者さんの症状によって、鼻水が強い方には抗ヒスタミン薬、鼻 閉症状が強い方には、ロイコトリエン拮抗剤などという使い分けをします。
また、点眼薬、点鼻薬の進歩も著しく、内服薬との併用によって、スギ花粉のシーズ ンを快適に乗り切ることもできます。
スギ花粉症の診断
スギ花粉症を疑って受診された方は、ほんの少しの血液の検査で、スギ花粉症である かどうか簡単に診断できます。
さらに最近では「VIEW39」と呼ばれる検査が普及してきました。これはスギ花粉を含 む、日本人が反応しやすいアレルゲン39種類をピックアップして調べるものです。す なわち自分がどのようなアレルゲンに対して反応するのかということを、自ら知って おくことができます。健康保険適応で検査ができます。
検査結果は2〜3日後に出ますので、結果を表にしたものを、お渡ししています。
花粉シーズンを上手に乗りきるには
スギ花粉症の方が、快適にシーズンを乗りきるにはコツがあります。
人は、症状が出てからアクションをおこすのが普通です。ですから、スギ花粉症のか たも、「目がかゆい」「鼻水が止まらない」と訴えて、医療機関を受診されます。
しかし、スギ花粉のシーズンを穏やかに乗り越えるコツは、スギ花粉飛散開始の2週 間ほど前から抗アレルギー剤の服用を開始するのです。これにより、スギ花粉に対す る感受性をおさえることができるのです。
日常生活上の注意
治療を行っていても、原因となる花粉は空気中にたくさん含まれています。症状の悪 化を防ぐためには、花粉をなるべく避ける日常生活の工夫も大切です。
- 花粉情報に注意する。
- 飛散の多い時の外出を控える。
- 外出時にマスク、メガネを使う。
- 帰宅時、衣服や髪をよく払う。
- 洗顔、うがいをし、鼻をかむ。
- 飛散の多い時は、窓、戸を開けない。
- 飛散の多い時の洗濯物の外干しない。
などといったことに注意しましょう。
こまえクリニック
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